コンサルティングの価値はあるか考察

私が以前働いていた会社で、コンサルティングを受けたことがあり、その時の経験をご紹介したいと思います。
私は当時とある製造メーカーで商品開発の仕事をしていました。世の中の流れもあり、成長企業ではありませんでしたが、毎年安定した売り上げを上げている会社でした。しかし、このままでは数年後、数十年後を考えると売り上げが先細っていくのは目に見えていたので、何か現状を打破するきっかけになればとの思いから、社長の知り合いの伝手をたどり、とあるコンサルティングの方と契約を結ぶことになりました。

その方は、60歳を過ぎたであろう年配の方で、長くこの業界で働いてきた経験を持つ方でした。始めは、経験豊富なこともあり、商品開発の改善点や新たな手法、考え方を提案してもらい、これからが楽しみだと期待できたのですが、段々と同僚達の間で違和感が募っていく結果となってしまいました。

その違和感は、コンサルの方の年齢によるギャップが大きかったのではないかと考えます。始めこそ会社が良い方向に変わるのではないかと期待がありましたが、如何せんコンサルティングの方が商品開発の仕事をして活躍していたのは数十年前であり、現代にそれが当てはまるのかというと必ずしもそうではありません。コンサルティングの仕事をするのであれば、新しい情報や手法も取り入れていると思ってはいたのですが、社内でもやりつくされていた方法を提案されることもしばしばありました。それでいて、接待することも多かったため、社員の不信感も募っていってしまったのではないかと思います。

その後、思っていたような成果は得られずに、1年で契約を終了することになりました。
今回は思うような結果に結びつきませんでしたが、コンサルティングを受けるにあたって、企業とコンサルティング会社との間でマッチングを行う事が大事だったのではないかと考え、そういった仕組みが充実していったら良いと思いました。また、その人の商品開発歴や職歴はあまりあてにせずに、コンサルティング歴や考え方を重視するべきだと思いました。