私は個人事業主として約１年前に開業しました。業種はサービス業で、見込み客はゼロの状態からスタートしました。見込み客がゼロなのには理由があり、私のことを誰も知らない土地で商売を始めたからです。私のことを知っている地元や慣れ親しんだ土地で商売を始めると、見込み客はいますが、昔の私のイメージを持っている人たちが顧客となる可能性があり、何だかつまらないし、やりにくいと私は思っていました。
しかしカッコつけた理由から商売を始めた私は、いきなり現実を突きつけられます。お客様が来ません。私はパーソナルジムの代表兼トレーナーとして地域の皆様の健康のために活動したいと思っているのに、誰も来ません。ホームページに問い合わせもありません。日中はずっと１人で店舗に居ました。最初の数ヵ月はこんな感じだろうと思っていましたが、いつまでこの状況が続くのか不安になった私は、インターネットで市の経営相談が無料で受けられると知り、早速申し込んでみました。コロナ禍ではありましたが、感染対策を万全にして対面で面談が行われました。そこで中小企業診断士の方に、集客と販路開拓についてご指導をいただきました。私の開業までの経緯と現在の状況をヒアリングした後、はっきりこの言葉を言われました。
「お客様になってくれる人が、ホームページを見てくれたら良いサービスができるのに。と思っていませんか？ホームページを見てくれたらではなくて、ホームページを見てくれるように工夫しないと誰も見てくれませんよ。そしてお客様が知りたいのは、あなたは私に何をしてくれるの？これだけです。お客様はそれを知って納得すればお金を払ってくれるのです。」私に欠けていることが何だったのかがよく分かりました。私は主役が自分になっていたのです。自分を宣伝していました。私はこういう人物です。経歴はこうです。特技はこうです。
など、今思うととても恥ずかしい内容のホームページでした。中小企業診断士の方は、冷静に現実を捉えて将来のためにするべきことを教えてくれました。それから月２回、定期的にコンサルティングを受けています。前回指導された内容を修正して新たな課題に取り組む日々ですが、コンサルティングを受けたことによって、少しずつお客様が来てくれるようになりました。そして現在ではリピーター客に恵まれて問題なく経営ができています。